お知らせ

2018年10月17日

日環協九州支部 平成30年度技術研究発表会優秀賞受賞

一般社団法人日本環境測定分析協会(以下、日環協)・九州支部の平成30年度技術研究発表会において、当事業団職員による技術発表が優秀賞に選ばれました。

【技術研究発表会について】

当技術研究発表会は、日環協・九州支部の主催で毎年開催され、九州内で環境分析に携わる多くの事業所が参加します。日頃の業務の中で得られた知見や検討事例などが報告され、技術者間の貴重な情報交換・交流の場となっています。今回、当事業団職員が「ジクロロメタンを用いないノニルフェノール分析法の検討」の演題で発表を行いました。

【ノニルフェノールについて】

ノニルフェノールは、主に工業用の界面活性剤の原料として用いられる人工化学物質ですが、水生生物に対する内分泌かく乱作用が懸念され、2012年以降、環境省により「水生生物の保全に係わる環境基準項目」として規制対象物質となっています。

【ノニルフェノールの分析法について】

ノニルフェノールに限らず、水中の微量な化学物質を分析装置で測定するためには、多くの場合、試料に含まれる目的成分をそれ以外の妨害成分とできるだけ分離して取り出す「前処理」という工程が必要になります。環境省が定めるノニルフェノールの分析法(公定法)は、この前処理工程が長く、非常に時間と労力がかかります。また、前処理操作の中でジクロロメタンという塩素系の有機溶剤が用いられるのですが、この溶剤は環境水や水道水などで基準値が設けられている有害物質でもあり、その取扱いも難点となっていました。

【検討した改良分析法について】

本技術発表では前処理の簡易化について検討し、使用する試薬と器具をミニスケール化することにより、操作にかかる時間と労力を大幅に短縮することができました。また、ジクロロメタンの代わりとなる溶剤についても検討して良好な分析結果を得ることができました。改良した方法では、公定法に比べて迅速・簡便に分析が可能な上、有害なジクロロメタンを用いないことから、環境負荷や労働安全衛生の観点からも有意義な分析法と言えます。

なお、当事業団では、ノニルフェノールの他、同じく水生生物の保全に係わる環境基準項目となっている直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩(LAS)の分析も行っています。ご興味の方はお気軽にお問い合わせ下さい。

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