お知らせ

2012年12月28日

特定化学物質障害予防規則等の改正

インジウム化合物、エチルベンゼン、コバルト及びその無機化合物に係る規制の導入

労働者の健康障害防止対策を強化することなどを目的として、次の2つの改正政省令が公布され、インジウム化合物、エチルベンゼン、コバルト及びその無機化合物の3物質について、健康障害防止措置が義務付けられました。これらの改正政省令の公布により、3物質を取り扱う事業所や作業場などでは、作業環境測定と健康診断を行うことが必要になってきます。

  • 労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(平成24 年政令第241 号)(平成24 年9 月20 日公布)
  • 労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(平成24 年厚生労働省令第143 号)(平成24 年10 月1 日公布)

これらの改正政省令は、平成25 年1 月1 日から施行・摘要されます。(一部には、経過措置があります)

改正の詳しい内容は、厚生労働省のホームページをご覧になってください。これより以下の情報は厚生労働省のホームページから抜粋して引用したものです。


インジウム化合物、コバルト及びその無機化合物

作業環境測定

インジウム化合物、コバルト及びその無機化合物を製造・取り扱う屋内作業場では、作業環境測定とその評価、結果に応じた適切な改善を行うことが必要です。平成26 年1 月1 日から義務化

  • 6月以内ごとに1回、定期に、作業環境測定士による作業環境測定を実施
  • 測定の結果について一定の方法で評価を行い、評価結果に応じて適切な改善を行う(コバルト及びその無機化合物に関するもののみ)
  • 測定の記録および評価の記録を30 年間保存
物質名管理濃度試料採取方法分析方法
インジウム化合物定めないろ過捕集方法
(吸入性粉じん)
誘導結合高周波プラズマ質量分析装置
(ICP-MS)
コバルト及びその無機化合物0.02mg/m3ろ過捕集方法原子吸光分析方法

健康診断

インジウム化合物、コバルト及びその無機化合物の製造・取り扱い業務に常時従事する労働者に対して、健康 診断を行うことが必要です。平成25 年1 月1 日から義務化

  • 対象物の製造・取り扱い業務に常時従事する労働者に対して、雇入れまたは当該業務への配置替えの際およびその後6ヵ月以内ごとに1回、定期に、規定の項目について健康診断を実施
  • 当該業務に常時従事させたことがあり、現に雇用している労働者についても同じ
  • 健康診断の結果(個人票)を30 年間保存
  • 健康診断の結果を労働者に通知
  • 特定化学物質健康診断結果報告書(様式第3号)を所轄労働基準監督署に提出
  • 対象物が漏洩し、労働者が汚染された時は医師による診察または処置を受けさせる

健診項目

インジウム化合物
  1. 業務の経歴の調査
  2. 作業条件の簡易な調査
  3. インジウム化合物によるせき、たん、息切れ等の自他覚症状の既往歴の有無の検査
  4. せき、たん、息切れ等の自他覚症状の有無
  5. 血清インジウムの量の測定
  6. 血清KL-6 の量の測定
  7. 胸部のエックス線直接撮影または特殊なエックス線撮影による検査(雇入れまたは当該業務への配置替えの際に行うものに限る)
二次健診項目
  1. 作業条件の調査
  2. 医師が必要と認める場合は、胸部のエックス線直接撮影若しくは特殊なエックス線撮影による検査(一次項目7 のものを除く)、血清SP-D の検査等の血液化学検査、肺機能検査、喀痰の細胞診または気管支鏡検査
コバルト及びその無機化合物
  1. 業務の経歴の調査
  2. 作業条件の簡易な調査
  3. コバルトまたはその無機化合物によるせき、息苦しさ、息切れ、喘鳴、皮膚炎等の自他覚症状の既往歴の有無の検査
  4. せき、息苦しさ、息切れ、喘鳴、皮膚炎等の自他覚症状の有無
二次健診項目
  1. 作業条件の調査
  2. 尿中のコバルトの量の測定
  3. 医師が必要と認める場合は、胸部のエックス線直接撮影若しくは特殊なエックス線撮影による検査、肺機能検査、心電図検査または皮膚貼布試験
【健康診断実施上の留意点】
  • 「作業条件の簡易な調査」は、前回の特殊健康診断以降の作業条件の変化、環境中の当該物質の濃度に関する情報、作業時間、ばく露の頻度、当該物質の粉じん等の発生源からの距離、呼吸用保護具の使用状況等について、医師が主に当該労働者から聴取することにより調査するものである。このうち、環境中の当該物質の濃度に関する情報の収集については、当該労働者から聴取する方法のほか、衛生管理者等からあらかじめ聴取する方法がある。
  • 「インジウム化合物によるせき、たん、息切れ等の自他覚症伏の既往歴の有無の検査」では、労働者の喫煙歴についても聴取すること。
  • 「特殊なエックス線撮影による検査」は、CT(コンピューター断層撮影)による検査等をいう。

エチルベンゼン

作業環境測定

エチルベンゼン塗装業務を行う屋内作業場では、作業環境測定とその評価、結果に応じた適切な改善を行うことが必要です。平成26 年1 月1 日から義務化

A(エチルベンゼン1%超)B エチルベンゼンと有機溶 剤の合計5%超
エチルベンゼンと有機溶剤の合計5%超エチルベンゼンと有機溶剤の合計5%以下
エチルベンゼンの測定 ○(30 年) ○(30 年)○(3 年)
混合物中の各有機溶剤の測定○(3 年)×○(3 年)

※ 有機溶剤との合計5%超の場合は、有機則で測定が義務づけられている有機溶剤についても測定

※ ( )内は測定と評価の記録の保存期間

  • 6月以内ごとに1回、定期に、作業環境測定士による作業環境測定を実施
  • 結果について一定の方法で評価を行い、評価結果に応じて適切な改善が必要
  • 測定の記録および評価の記録を保存(保存年数は上の表を参照)
物質名管理濃度試料採取方法分析方法備考
エチルベンゼン20ppm直接捕集方法または固体捕集方法ガスクロマトグラフ分析方法他の有機溶剤と混合して存在する場合には「直接捕集方法」で採取

健康診断

エチルベンゼン塗装業務に常時従事する労働者に対して、健康診断を行うことが必要です。平成25 年1 月1 日から義務化

A(エチルベンゼン1%超)B エチルベンゼンと有機溶 剤の合計5%超
エチルベンゼンと有機溶剤の合計5%超エチルベンゼンと有機溶剤の合計5%以下
エチルベンゼンの特殊健康診断○(30 年)○(30 年)×
有機則に定める特殊健康診断○(5 年)×○(5 年)
過去に従事させたことのある労働者のエチルベンゼン特殊健康診断○(30 年)○(30 年)×
緊急診断

※ ( )内は健康診断の結果の保存期間

  • エチルベンゼン塗装業務に常時従事する労働者に対して、雇入れまたは当該業務への配置替えの際およびその後6カ月以内ごとに1回、定期に、規定の項目について健康診断を実施
  • 当該業務に常時従事させたことがあり、現に雇用している労働者についても同じ
  • 康診断の結果(個人票)を保存(保存年数は上の表を参照)
  • 健康診断の結果を労働者に通知
  • 特定化学物質健康診断結果報告書および有機溶剤等健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署に提出
  • 対象物が漏洩し、労働者が汚染された時等は医師による診察または処置を受けさせる

健診項目

エチルベンゼンの特殊健康診断項目(エチルベンゼン1%超に適用)
  1. 業務の経歴の調査
  2. 作業条件の簡易な調査
  3. エチルベンゼンによる眼の痛み、発赤、せき、咽頭痛、鼻腔刺激症状、頭痛、倦怠感等の自他覚症状の既往歴の有無の検査
  4. 眼の痛み、発赤、せき、咽頭痛、鼻腔刺激症状、頭痛、倦怠感等の自他覚症状の有無の検査
  5. 尿中のマンデル酸の量の測定
二次健診項目
  1. 作業条件の調査
  2. 医師が必要と認める場合は、神経学的検査、肝機能検査又は腎機能検査
有機則に定める特殊健康診断項目(エチルベンゼンと有機溶剤の合計5%超に適用)
  1. 業務の経歴の調査
  2. 有機溶剤による健康障害等の既往歴、尿中蛋白、貧血検査、肝機能検査、腎機能検査(尿中蛋白の検査を除く)の既往の異常所見の有無
  3. 有機溶剤による自覚症状又は他覚症状と通常認められる症状の有無の検査
  4. 尿中の蛋白の有無の検査
医師が必要と認める場合
  1. 作業条件の調査
  2. 貧血検査
  3. 肝機能検査
  4. 腎機能検査(尿中蛋白を除く)
  5. 神経内科学的検査
【健康診断実施上の留意点】
  • 「作業条件の簡易な調査」は、前回の特殊健康診断以降の作業条件の変化、環境中の当該物質の濃度に関する情報、作業時間、ばく露の頻度、当該物質の粉じん等の発生源からの距離、呼吸用保護具の使用状況等について、医師が主に当該労働者から聴取することにより調査するものである。このうち、環境中の当該物質の濃度に関する情報の収集については、当該労働者から聴取する方法のほか、衛生管理者等からあらかじめ聴取する方法がある。
  • エチルベンゼンの特殊健康診断(エチルベンゼン1%超に適用)及び有機則に定める特殊健康診断(エチルベンゼンと有機溶剤の合計5%超に適用)とを併せて行う場合には、共通の項目については重ねて実施する必要はない。
  • 健康診断項目についての結果の記録については、それぞれの規則に基づき作成し保存する。
  • 健康診断の実施結果についてはそれぞれ特定化学物質健康診断結果報告書及び有機溶剤等健康診断結果報告書を作成し、所轄労働基準監督署に提出する。
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